令和3年度以前知事記者会見

2025年6月20日(金)


幹事社質問 (参議院議員選挙について、通常国会の受け止め)
一般質問 (人口減少、社会福祉法人の収賄、米の高騰、賃上げについて)

幹事社質問 (参議院議員選挙について、通常国会の受け止め)

(知事)

よろしくお願いします。

(幹事社)
幹事社のテレビ静岡です。よろしくお願いします。
まず参議院選挙について伺います。7月3日に公示が予定されている参議院議員選挙について、知事は今回の参院選の焦点はどこにあり、また知事としてどのような点に注目したいと考えますか。また、知事ご自身が特定の候補者の応援に入るご予定はありますか。

(知事)
はい。ここのところ物価が高騰を続けておりまして、物価高騰対策で各党とも減税でありますとか、給付金でありますとか、さまざまな対策を打ち出しておりますけれども、それらが長期的に見て、本当にこの国にとっていいことなのかどうか、そういうところをしっかりと見極めていかなければいけないというふうに思います。
特に減税というのは後々非常に大きな影響がさまざまなところに出てまいりますので、短期的な経済対策で行うべきかどうかというのは、疑問が残るところでございます。そうした点は、よく注視をしていかなければいけないというふうに思います。
選挙の応援に関しましては、いつも申し上げているとおり、県内については応援にはいかないということでございますし、参議院の場合はこれまでもあまり要請を受けたこともございませんので、今のところも特に応援要請ございませんので、特に行くことはないかなと思っております。

(幹事社)
ありがとうございます。
2点目に通常国会が今日で事実上の閉会となります。知事として今国会での議論や政府の対応をどう受け止めていらっしゃいますか。

(知事)
そうですね。今国会中はやっぱり一番の焦点は、米国の関税対策でございますけれども、追加関税の交渉期限が迫っている中で、まだまだなかなか合意点が見いだせてないということが大変心配でございます。特に自動車関連が多い静岡県にとっては、この後、影響が出てくる可能性がありますので、しっかりと政府に対応していただきたいと思いますし、一方ここへ来て、イスラエルとイランの紛争が勃発をいたしまして、非常に中東情勢が緊迫化している中で、原油価格が今後どうなるかということも心配ですし、国際情勢が不安定になることも大変心配でございますので、こうした点にしっかり政府として対応いただきたいというふうに思います。
国会に関して言えば、先ほどちょっとお話ししたことに関連しますけれども、いま与野党の状況が拮抗している中で、どうしても場当たり的なサービス合戦に終始をしているようなところも見受けられますので、しっかりとですね、長期的な視野に立った議論、責任ある議論をしていただきたいと思いますし、 あと企業・団体献金等、懸案となっている課題等もですね、また先送りになっておりますので、こうした点は与党にも野党にも関係することでございますので、 しっかり国会で議論をしていただきたいというふうに思います。以上でございます。

(幹事社)
ありがとうございました。
ただいまの幹事社質問に関する知事の回答について質問のある社はお願いします。

(記者)
すいません、中日新聞です。
先ほど参院選の公約に関してですね、減税については短期的な経済対策で行うべきか疑問というふうにおっしゃいました。与党側ですね、現金給付ということを掲げてるんですけど、現金給付の手法について知事はどのようにお考えでしょうか。

(知事)
そうですね、これもどこまでですね、効果があるのかっていうのはよくわかりませんし、あまりなんていいますかね、サービス合戦になってはいけませんので、しっかり、基本的には財源の問題含めて、責任ある議論をやっていただきたいというふうに思います。

(記者)
わかりました。ありがとうございます。
関連して現金給付に関してですね、実務は基礎自治体というか自治体がやるに当たって千葉県知事などはですね、自治体を疲弊させると言って苦言を呈してるわけですけれど、この現金給付の自治体の負担、事務負担について、知事はどのようにお考えでしょうか。

(知事)
これは私もかつて基礎自治体の首長やってた経験もありますけども、大変これ事務負担大きいというふうに思います。 何かですね、マイナンバーカードがもっともっと普及をしてですね、もっとスムーズに給付できるような体制になれば別ですけれども、今の状況ですと、やっぱり事務方の負担が大きくなることが懸念されることだというふうに思います。

(幹事社)
他に幹事社質問関連の質問はございますか。その他の質問のある社はお願いします。




一般質問 (人口減少、社会福祉法人の収賄、米の高騰、賃上げについて)

(記者)
NHKです。よろしくお願いいたします。
先ほど発表になりましたけれども、県の推計の人口が前月比で1,600人余り減少して350万人を下回りました。これについての知事の受け止めと、今後も人口減少が進んでいく中で、知事としてどのように対策に取り組むか、お願いいたします。

(知事)
今の出生率を考えればですね、人口が減少していくということは、これはしっかり受け止めていかなければ行けない現実だというふうに思っております。今後もですね、当分の間、出生率が上昇に転じなければですね、人口が減ってまいりますので、もちろん抑制対策、なるべく減少を押しとどめるということも必要ですけども、大事なのはやっぱり適応対策でございますので、一定の程度人口が減っても、活力ある地域社会をですね、どう維持をしていくかということについて注力をしていかなければいけないというふうに思っております。

(記者)
先日の開会の日もおっしゃってましたけれども、2040指針も今後取りまとめるということですけれども、その議論について期待することやどのように進めていくかもあわせてお願いいたします。

(知事)
これ65歳以上が最大となる2040年というのを一つの目途として、どういう影響が出てくるかということですね。今からしっかり見据えですね。それに対する対策対応をしていくということは、これは非常に重要なことでございますので、しっかりこれをですね、全庁挙げて取り組んでいきたいと思っております。

(記者)
毎日新聞です。
社会福祉法人和光会に関するですね、贈収賄事件の件です。県から補助金を受け取ってそのお金を、当該事件の舞台となった工事に、お金を充てていたということに対する所感とですね、あと県として社会福祉法に基づく特別監査を、この社会福祉法人に対して行うかどうかということについて教えてください。

(知事)
前段の質問につきましてはですね、補助金が入ってるかどうかは別として、こうした収賄事件についてはですね、あってはならないということでございますので、大変由々しき問題であったなというふうに思います。
後半の質問は、どういう。

(記者)
こちらの法人ですね、以前にも2020年1月の指導監査でも、契約手続きや現金出納管理の改善指導を県から受けていたと。今回こういった事件、そういう監査指導を受けたにも関わらず事件を起こしているという疑いがあるということで、改めて県として特別監査等を実施するという検討はされているかどうかっていう。

(知事)
これ担当はいるのかな。

(知事公室長)
すいません。担当がですね、同席してないものですから、後ほど。

(知事)
すいません、ちょっとまだその件について担当と打ち合わせしておりません。

(記者)
静岡新聞と申します。
先ほどの人口の話に戻って恐縮なんですが、一定の人口抑制対策と、あと適応対策というところで、知事が進めていくべきだと考える抑制対策と、あと適応対策として何がポイントになってくるのかっていうところをちょっと教えていただければ。

(知事)
これは、抑制対策はできるだけ社会減をですね、減らすと、静岡県から出て行く人をなるべく減らして、 外から静岡県に来てくれる人を増やすということでありますとか、あるいは今はそうした移住定住に加えまして交流人口等もですね、増やしていくということも必要だというふうに思いますし、あと出生率上げていくについては、これはもう国全体でやらなければいけないことではありますけれども、やっぱり女性の方がですね、しっかり働きながら子育てできるような社会を作っていくでありますとか、しっかり子育てを支援をしていくということ等ですね、きめ細かく対応していくということに尽きるんではないかなというふうに思います。

(記者)
知事がかねてから進めてらっしゃるスタートアップの誘致っていうのも、一応人口減少というか、移住定住を促進する一つの政策なのかなと思いながら見ているんですけれども。

(知事)
スタートアップについてはですね、どちらかといえば抑制政策もありますけども、適応対策に資するかなと。スタートアップ今いろんなですね、社会課題の解決に非常に有効なですね、いろんなツールやビジネスをですね、提案していただける、そういう対象となってますので、例えば私が提唱して進めてきたライドシェアなんかもですね、これから人口が減っていく、高齢化が進む中で、いかに公共交通、公共の足を維持していくかという中で、ライドシェアを進めているわけですけども、それに対するですね、いわゆる配車アプリでありますとか、いろいろ新しいそういうツールを、どんどんスタートアップが今、開発、提案をしていただいてますので、いろんなそういう社会課題解決に言えばですね、スタートアップの力というのは非常に大きいというふうに思いますし、今、伊豆で進めているですね、旅館をリノベーションして、首都圏のスタートアップ誘致をするということに関して言えば、交流人口を拡大する、あるいは地域の活性化をするということに貢献をしていただけると思いますので、そうした人口が減っていく中でも、地域が元気になるような取り組みをですね、知恵を出しながらやっていきたいと思っております。

(記者)
ありがとうございました。

(記者)
日経新聞と申します。
ちょっと米の価格高騰対策に関してお伺いしたいんですけれども、各都道府県とか自治体ベースで補正予算が組まれていく中で、場所によっては生産者の支援とかあるいは、お子さんのいる家庭からの米の現物給付とか予算組んで対応しているところもあって、その対応に関しては自治体によってまちまちというところなんですけれども、一方で例えば、財務省の家計調査とか見ると、静岡市の米消費量が非常に高いですとか、要するに県内見ても米の消費量が高いということもあって、今回の6月補正予算で米対策等は盛られてないと思うんですけれども、今後、米の高騰が続く場合、どのように消費者、あるいはその生産者の支援について考えられているのかという部分を伺えたらと思います。

(知事)
特に今のところですね、米の高騰対策についてはですね、補正で対応するとは考えておりませんけれども、今、政府の方でも備蓄米の放出等でですね、一定程度、今、米価も下がりつつあるので、少し状況、様子を見ていく必要があるかというふうに思っております。

(記者)
これちなみに、これ年間1年間とかで見ると下がってるとはいえ結構高止まり状態だと思うんですけれども、そういうのが続いた場合ってどう対応されるんですか。

(知事)
これは、いずれにしろ原資税金になりますし、価格が、どこの価格がですね、適正価格かということも見極めていかなければなりませんので、そうした状況をですね、しっかり見極めながら、総合的に判断をしていくということになろうかと思います。

(記者)
ありがとうございます。あともう一点が、先日、連合静岡がまとめた賃上げの春闘のまとめによると、賃上げ率が大体5%ぐらい上がっていると。とはいえ、まだ春闘が続いていて、これから大企業から始まるので中小企業に波及していくっていう中で、なかなか上げにくい中小企業っていう声を非常によく聞くんですけれども、この賃上げ率5%っていう数字自体に関する受け止めと、これから県内中小を含めて、トランプ関税等もありますけれども、一方で物価が上がる中で、賃上げが必要と、いうこの状況において知事としてのお考え、あるいは何か対策などがあれば伺ってよろしいですか。

(知事)
特に対策っていうのは、これ、どちらかといえば国として、しっかりやらなければいけないことだろうと思いますけれども、賃上げについてはですね、物価が上がっていく中でしっかり循環をしていくようにですね、国民の可処分所得を増やしていくためにもですね、一定程度の引き上げは、私は必要だというふうに思っております。 しっかり企業としても対応していきたいと思いますし、なかなか賃上げが難しい中小企業もあろうかと思いますけれども、そこは生産性を向上させるとかですね、企業の体制を強くすることによって賃上げが可能なですね、企業体質を作っていくというようなことも必要になってくるというふうに思います。

(記者)
ちなみに先日発表された6月補正予算案の中に、中小企業対象だと思うんですけれども、米関税対策として業務の新事業の創出ですとか、そういったものを支援する予算も組まれたと思うんですけれども、その点に関してもう既に県の方に、中小から問い合わせとかって結構多く来てるんですかね。

(知事)
すいません、ちょっと今担当がいませんので。はい。申し訳ございません。

(記者)
はい。すいません。わかりました。

(知事)
担当の方にまた伺っていただければ、回答させていただきます。

(記者)
ありがとうございます。

(知事)
はい。ちょっと担当部長の方から、ご報告させていただきます。

(健康福祉部長)
健康福祉部長の青山です。先ほど特別監査に和光会、社会福祉法人和光会関係者の逮捕につきまして、特別監査をするかしないかという話でございますけども、 できるだけ早いタイミングで特別監査の方は実施したいという考えでおります。以上です。

(記者)
共同通信です。
鳥取県の選挙管理委員会が参院選について、鳥取県の選管が当選の意思のない候補者が他の候補者を応援する、いわゆる2馬力選挙運動への対策を決定したんですけれども、知事はこれに対する考えが、もし何かあれば教えてください。

(知事)
正しい選挙活動ではないというふうに思いますので、そうしたことがあってはならないというふうに思います。

(記者)
ありがとうございます。

(幹事社)
他、質問大丈夫でしょうか。
では、会見終わらせていただきます。ありがとうございました。

(知事)
どうもありがとうございました。